生産工程
一つの製品が形になるまでに、さまざまな工程と役割があります。生産準備、プレス、組み付け、品質保証、発送、それぞれの工程ごとに専門性の高い仕事があり、社員が力を合わせて一つの製品を完成させています。
ときには「不可能ではないか」と思える課題にも直面しますが、みんなで知恵を出し合い、力を合わせることで乗り越え、実現した瞬間には大きなわくわくと達成感が生まれます。
ここでは、当社のものづくりを支える仕事の流れをご紹介します。
生産準備
生産準備の仕事では、新しくつくる部品に必要な道具(型や治具)の手配から始まり、試作品の生産や測定、提出を行います。さらに、部品の精度を整えたり、標準ルールや提出書類をまとめたり、点検に対応したりと、量産がスムーズに始められるように準備を整える大切な役割を担っています。

部品受注
お客様から「この部品を作ってほしい」と依頼を受けるところから生産準備が始まります。
部品を作るには、専用の「型」や「治具(じぐ:作業を助ける道具)」が必要です。設計や製作を手配し、部品が正しく、効率よく作れるように準備を整えます。

号口試作
量産を始める前に、まずは試作品を作って確認します。これを「号口試作」と呼びます。実際に作ってみることで、図面どおりにできているか、精度や品質に問題がないかを確かめる大事な段階です。
プレス
プレス工程では、自動車部品などを形づくるために、大型のプレス機械を使って金属を加工します。材料を仕入れるところから始まり、連続的に加工する「順送プレス」や、ひとつずつ形を打ち抜く「単発プレス」などの方法で部品を作ります。さらに、長く安定して使えるよう金型を点検・修理することも重要な仕事です。

材料の調達
製品づくりのスタートは材料の準備です。鉄板などの材料を仕入れ、生産に使いやすい形に整えます。正しい材料選びと管理が、品質の高い部品づくりにつながります。

順送プレス
ロール状の鉄板をプレス機に流し込み、複数の工程を連続して自動的に加工していく方法です。スピーディーかつ効率的に多くの部品を作れるのが特長です。

単発プレス
1回ごとに材料をセットして加工する方法です。製品や工程に応じて、きめ細かな対応ができます。小ロットや特殊な形状の部品をつくる場面で活躍します。

金型の保全
部品を形づくるために欠かせないのが「金型」です。繰り返し使ううちに摩耗や破損が出るため、定期的に点検・修理を行います。金型の状態を守ることが、高精度な製品をつくり続けるための大切な役割です。
組み付け
組付け工程では、プレスで加工した部品をつなぎ合わせて、自動車の重要な構造部品を完成させます。溶接や専用の治具を使って部品を組み合わせることで、強度や安全性を確保し、確実な品質を実現しています。人の技術とロボットの自動化を組み合わせながら、効率的で高品質なものづくりを行っています。

スポット溶接
部品同士を電気の熱で「点」でつなぎ合わせる方法です。車の骨格をしっかり固定するために欠かせない工程で、短時間で強力な接合ができます。

アーク溶接
電気の火花(アーク)を利用して部品を接合する方法です。厚みのある部品や強度が必要な部分に使用され、職人の技術が活きる工程です。

ロボット
人の手では難しい繊細な作業や、同じ動きを繰り返す作業をロボットが自動で行います。正確でスピーディーな溶接が可能になり、生産性と品質の安定につながります。

からくり治具
自社独自に開発した仕組みで、部品を簡単に確認したり、不具合のあるものを自動的に振り分けたりするための治具です。安価に製作できるのが特徴で、品質を守るための心強いパートナーです。
品質保証
品質保証の仕事は、お客様に安心して使っていただける製品をお届けするための最後の砦です。製品が正しく作られているかを確認し、不具合が発生した場合には迅速に対応します。また、各部門と密に連携し、情報を共有することで、より良いものづくりを支える役割を担っています。

品質確認と保証
完成した製品が設計通りに仕上がっているか確認します。寸法や強度など、細かい基準を満たしているかを検査し、合格したものだけがお客様へ届けられるよう改善を行います。

問題発生時の対応
万が一、不具合やトラブルが起きた場合は、その原因を素早く突き止め、改善策を立てます。再発防止のための仕組みづくりも行い、品質をさらに高めていきます。
製造や開発など、他の部門と連携しながら情報を共有し、問題解決に取り組みます。チームワークを活かして、会社全体の品質向上につなげています。
発送
「ジャストインタイム」で、必要なときに必要な製品を確実にお客様へお届けしています。製品を大切に取り扱い、声を出して確認しながら荷造りを行い、安全に積み込み、万全のバックアップ体制のもとで出荷しています。最後の発送工程は、お客様のもとへ信頼と安心をお届けする大切な役割を担っています。

荷造り
製品を納入用のかんばんに差し替える際には、必ず声を出して品番を確認します。1箱ごとに丁寧に照合しながら荷物をセットしていくことで、出荷ミスを防ぎ、確実に正しい製品をお届けできる体制を整えています。

積み込み
トラックへの積み込みは、走行中に荷崩れが起きないようバランスを見ながら行います。安全と品質を守るために、慎重かつ確実な作業を徹底しています。

出荷
お客様の生産計画に合わせて、製品を「ジャストインタイム」でお届けします。万が一不具合が発生しても、すぐに対応できるバックアップ体制を整えており、安心して任せていただける仕組みを築いています。